2010年05月26日

インターネットの危うさ

 先日、さる方と印紙税のお話をしていた時の事でした。国公立大学と契約書を交わす際に、小会は印紙を貼るが、先方は印紙税が免除されるという事を話していました。ところが彼が言うには、社団法人も印紙税は免除される。非営利の団体は全て免除されるというのです。

よくよく話を聞いてみると「インターネットにそう書いてあった」というのが、彼の言い分でした。

 そういえば、誰かが質問をして、その質問にハンドルネームだけで回答をして良い回答にポイントを付けるというサイトがたくさんありますが、この良い回答の基準が、「本当に正しい回答」ではなく「自分に都合の良い回答」がよい回答になっているケースを見うけます。私は専門が、著作権ですからその分野でおかしな回答が、「良い回答20ポイント!」というのを見てドキリとしますが、専門以外の分野は、正しいのか誤りか解りませんのでそんなものか・・・と。
 この仕組みは、危ういですよね。インターネットで文字となってしかも「良い回答」と誰かがお墨付けをして。
 ずいぶん前に、誰かから「ネットを信じるな!」といわれた事がありました。今の時代、ネットを情報源として行動する人は、非常に多いと思いますが、知らず知らずのうちに誤った情報を信じているのでは?と薄ら寒いものを感じます。

2010年01月05日

箱根駅伝 東洋大学二連覇

 今年もお正月が来たな。箱根駅伝は、私のおせちです。今年は鎌倉でお正月を迎えましたので、沿道まで応援に行こうかなと思いつつテレビ観戦しました。見せ場は、6区山登りでの柏原竜二君(東洋大)の激走でした。昨年自分で出した区間新記録を10秒も更新する1時間17分8秒の区間新記録をマーク。2位の山梨学院大に2分50秒の差をつけてのゴールでした。言うまでもなく駅伝は、メンバー全員の総合力で戦うものです。一人のスーパースターがいてもレースを制することは出来ません。
 駅伝は、日本生まれのスポーツだそうです。「力を合わせて目標に立ち向かう」とても日本的な感じがします。日本生まれのスポーツは、剣道、柔道、相撲のように基本1対1で戦うもののようです。駅伝も団体戦に見えますが、各区間は一人の戦いですね。
 選手、関係者の皆さん今年もすばらしい戦いをありがとうございました。

2009年12月28日

2009著作権セミナー東京会場 多数のご参加ありがとうございました。

 本年度最後のセミナーとなりました2009著作権セミナー東京会場は、定員を超える106名のご参加を頂き無事終了いたしました。
 予定していた会場が、80名定員でしたので急遽、机無しとというスタイルになりました。筆記しにくい会場となりましたこと深くお詫び申し上げます。
 年を重ねる毎に参加者が増え主催者としては、非常に嬉しく、また感謝いたしております。大学関係者の皆さんが、著作権についてこれほど関心を持って頂けるようになりましたこと何より喜ばしいことです。我が国が、知財立国を目指す上で、大学等高等教育機関の協力なくして実現できません。
 実行委員の私としては、次年度からもっと広い会場にするか、定員で閉め切らせて頂くか悩ましいところです。ご参加頂きました皆様本当にありがとうございました。

2009年10月02日

便利なことが人を幸せにするとは限らない

 「鞆の浦」の景観訴訟で住民側が勝訴した。八ッ場ダム(群馬県長野原町)、川辺川ダム(熊本県相良村)の建設中止と箱物公共工事が続く中、広島県空港港湾部の部長は、「むだな公共事業とひとくくりにされては心外だ」と話していたという。判決は反対住民が主張する『便利な道路より景観保護優先する』と言う主張が、認められたわけで同部長のコメントは広島地裁の判断とずれがある。
 奇しくもこの発言で、「県が望んでいることは箱物作り」と言うことが露呈してしまった。便利だと言われるもの全てが果たして地元もためになるのであろうか? 
 四国に橋を掛けると便利になり四国の発展に繋がると言い橋を作ったが、本当に四国は発展したのだろうか?
 九州新幹線によって、周辺都市は発展しただろうか?

 開発が全て悪いと言うことではない。江戸時代から連綿と続く鞆の浦の景観を私たちの手で壊してしまったら後世の人たちは二度とその美しさを見ることが出来ない。

 先日、東海道五十三次の47番目の宿場町として栄えた関宿(三重県亀山市) を訪ねた。2km程に200棟の町屋が現存する町並みは、大変美しく保存されており、遠く江戸時代にこの道を大名行列や飛脚やお伊勢参りの旅人が歩いたのかと思うと道端の石ころにまで歴史を感じさせるそんな一日を過ごすことが出来た。ところが隣の宿場である坂下宿は、国道1号線の拡張工事のため残念なことにその殆どが取り壊され、畑の中の本陣跡に小さな石碑が立つのみである。その坂下宿を貫く国道も新たなバイパスの開通で旧道としてその役目を終えている。
 鉄道網も道路網もインフラとして必要である。ただ必要以上のものは要らない。

2009年09月24日

著作権セミナー名古屋・大阪会場ご参加ありがとうございました。

 たくさんの皆様にご参加戴き、無事にセミナーを開催できました。ご来場いただきました皆様には、改めまして御礼申し上げます。
 毎回のことですが、あれも話したいこれも話したいと話が脱線し、解りづらい話になりましたこと反省いたしております。今回、海外申請については、具体的な問題点をかなり詳しく説明できたのではないかと思います。
 残念なことは、来年1月から施行される「著作権法の一部を改正する法律」の具体的な説明が間に合わなかったことです。文化庁へ問い合わせを行なったのですが、10月まで具体的なことは、決まらないとのこと。決まり次第ご連絡戴くことになっていますが未だ連絡はありません。12月の著作権セミナー(東京会場)には、間に合うとは思いますが、残念でなりません。
 次回の著作権セミナー(東京会場)は、2009年12月16日(水) アルカディア市ヶ谷 私学会館 にて開催予定です。内容は、著作権法の一部を改正する法律の具体的な説明と今回も質問の多かった英語の改ざんについてです。多数のご参加をお待ちいたしております。

2009年01月03日

箱根駅伝 東洋大学が、初の総合優勝!!

 昨日、5区を任された1年生スーパールーキー柏原君の8人抜きという激走で、初優勝を果たした東洋大学が、往路も征し、初の総合優勝を果たしました。復路は、5人中4人が2年生という若いチームが、積極的な走りを見せました。
 昨年総合優勝の早稲田も最後まで粘りを見せましたが、もう一歩及びませんでしたね。
 東洋時代の幕開けを予感させるすばらしい走りとチームワークでした。 東洋大学優勝おめでとうございます。
 その一方で、駒沢、順天堂といった上位常連校がシード枠を逃しました。
 来年こそは、沿道で応援したい!!!

2009年01月02日

明けましておめでとうございます

 今年のお正月は、寝正月を決め込んで、おせちもお刺身もオードブルも全て出来合いのもので済ませました。
元日は、お昼2時ごろ起きだしおせちを食べたらまたゴロゴロ <(‘。‘)> 
今日も、起きたのは10時。箱根駅伝がスタートしてる(´д`)

凄かったですね、東洋大の柏原竜二君の追い上げ!!早稲田と山梨学院の一騎打ちかと思いきや。箱根駅伝は、毎年すばらしいドラマを見せてくれますね。

駒沢もこのままでは終わらないでしょう。明日の下りが、楽しみです。

2008年12月31日

今年も一年ありがとうございました。

2008年も今日一日となりました。
公私ともに慌しい一年でした。今年起きた全てのことがリーマンショックの余波で吹き飛んでしまった感があります。
派遣切りでこの年末を不安な思いで迎えられていることを思うと新年を祝う気持ちも萎え悲しい気持ちになります。
派遣法は、昭和60年に施行され、当初は、「高度で専門的な知識や経験を要する」13の業務のみとなっていました。それが徐々に拡大され平成16年には「物の製造の業務」を派遣適用対象業務としました。この改正により、ほぼ全ての労務が対象となったわけです。
私が学生の頃、ある教授が「日本の人件費は固定費だが、米国は流動費だ。だから日本の企業は、景気の変動に弱い。終身雇用を止め契約型の雇用にすべき。」と言っていました。
今まさしく契約型雇用の悪の部分が表に出たのでしょうか。契約満了以前に打ち切りですから、もっと事態は最悪ですが。

世界と日本が、否、個人の生活がこれ程に密接に連動した経験は、私自身これまでにありません。どこかで戦争が起きても、大地震が起きても、それをリアルタイムに映像で見せられても対岸の火事で「大変だな」と言う感想は持っても自分自身が何かしなければと言う直接的な行動には結びつきませんでした。


阪神淡路の大震災のときに我が家も物が壊れ、水・電気・ガスのライフラインがストップし、道路が寸断され不自由な思いをしましたが、それでもこれ以上は酷くならないという「後は少しずつよくなる」というきぼうがありました。また、まわりからの助けもあり希望がありました。

今感じる恐怖は、
リーマンショックによる世界同時恐慌の未だ終わりが見えない。
金融システムの破綻という原因に実態が無く、目に見えない。
政治および行政への不信(不安?無能?)で公的なもに頼れない。

結局、企業も人も「自己責任」となるのでしょうか?
でも多くの人が、何も知らされていない突然のリーマンショックです。私も何度聞いても良く解りません。
結果、何も関係ない、最も遠いところの労働者が被害を受ける。確かに日本の企業は、顔も知らない遠くの国にたくさんの工業製品を売って利益を得ていた訳ですから全く関係ないとはいえません。

会社とは何か?
零細企業を経営するものとして考えさせられます。
(事務局長の仕事以外に小さな会社の代取をやっておりますがその話です)

フリーデザイナーをしていた頃がありました。
一人で生きていくのは、大変でした。

仲間を集めて集団になりました。
大きな仕事もこなせるようになりましたが、保険や法律の問題が出てきました。

会社にしました。
楽しくやるだけではやっていけなくなりました。仕事(デザイン)以外の業務が増え好きな仕事(デザイン)が出来なくなりました。

会社が少し大きくなりました。
設備投資や運転資金などお金の問題が仕事の中心になり、デザインにタッチしなくなりました。
人件費や借入金が経営を圧迫し、経営効率が悪くなりました。

ただ、この会社は、小さな小さな会社ですので売上が落ちたら、みんなで給与カットしてでも営業努力し、力をあわせて乗り切れる会社だと思っています。誰かが犠牲になってとか経営効率だけを求めたら小さな会社は成り立ちません。
社員あっての会社です。社員のための会社です。

取り留めのない話になりましたが、人が生きるために、集団も法律も社会もあるはずです。
政治家の皆さん、経営者の皆さん本当に大切なものを見失っていませんか?

来年は、明るく希望ある年になりますようにみんなで知恵を出しましょう。
今年も一年ありがとうございました。

2008年11月11日

死刑廃止問題

10月31日の毎日新聞に国連の規約人権委員会から日本政府に対し、「死刑制度を廃止するよう死刑廃止へ向けた取り組みを日本政府に求める勧告を盛り込んだ『最終見解』を公表した」という記事が載っていました。
死刑廃止論は、市井の賛同も得やすく耳当たりの好い論です。
しかし、死刑の廃止即ち文明国的な論調を聞くと本気で凶悪犯罪の防止や基本的人権を考えているのかと不安になります。
断っておきますが、私自身が、加害者、被害者共に両方の立場から犯罪に巻き込まれた経験のある人間ではありません。普通に生きる一市民です。
 以前に宮崎勤死刑囚の死刑執行の際にも書いたことがありますが、私は死刑擁護派です。
理由は、制度を持つことと実施することは別であると考えるからです。
「制度は維持しつつ使わずにすむ社会」理想論ですが、それを目指すべきではないかと思います。制度だけを無くして表面だけを綺麗にしても犯罪は絶対に減りません。
飲酒運転の罰則をいくら強化しても、飲酒運転は減らないという人もいますが、私たちの周りでは「クルマですから烏龍茶お願いします」という人が増えていませんか?
善悪の教育には、時間がかかります。少しずつしか変わりません。
ただし、人を殺すという行為は、善悪ではありません。善悪を超えた最も基本のルールです。このルールを守らせるためには、最も厳しいペナルティーが必要です。万死をもって、償うのが人としてのあり方ではないでしょうか?
当然のことながら、正当防衛であったり、止む無き理由がある場合、司法の手で充分に審議されてしかるべきでしょう。

「人を殺してみたかった。」
「誰でもよかった。」
「一人で死にたくなかった。」秋葉原無差別殺人
「死ぬことはわかっていたが、警察に捕まりたくなかった。」大阪ひき逃げ殺人
こんな身勝手な人に殺されて、それでも私たちはその人たちを守らなければならないのですか?

これも11月7日の新聞ですが、高齢者の犯罪が増えているとのこと。増加の理由は、刑務所に入れば食べるところと寝るところの心配が無くなるからとだと報じていました。
まともに生きてきた人間が、終の棲家を刑務所に求めなければならない国になってしまったんです。


犯罪者のなかには、立派に更生し社会に役立つ人となられていらっしゃいます。
ただし、再犯が多いことも事実です。

2008年08月26日

食品産地偽装(りんご果汁偽装)

 産経新聞の報道によると
『青森県弘前市のリンゴ加工品製造販売会社「青森県果工」が、りんごジュースなどの加工法や産地を偽装した問題で、青森県警は26日、不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで、同社や佐々木隆夫社長ら幹部宅などを捜索。社長や幹部から任意で事情を聴いた。』8月26日産経新聞

 これだけ世の中が、食の偽装について神経を尖らせているのにまたですね。
 食品業界の人たちはどうしてこんなに無神経なのでしょうか?ひょっとしたら食品だけじゃないのかもしれません。日本の産業界全体が麻痺しているのかもしれません。建設業界でも耐震偽装がありましたし、マスコミでも記事の盗用がありました。

 しかし、最大の偽装は、政治家の公約やマニフェスト。選挙のたびに各党がマニフェストをつくり、政治家が公約を掲げますが、選挙が終わると(大半の方が)お忘れになる(笑)これこそ最大の偽装。
 規範を示すべき人たちが、これですから。そしてそこを衝かれても『政治判断』という黄門さまの印籠を振りかざす。閑話休題。

 いずれにしても偽装の代償の大きさは計り知れません。材料のりんごが足りなかったと言う社長のコメントが出ていましたが、天候に左右される農産物が、安定供給されること事態が危ういことを消費者も理解すべきです。バターが足りないからとって急に増産できません。牛が育つまで3年かかります。無いものねだりをすれば、他所から持ってくるしかないのです。安全を取るか安定を取るかは消費者です。
 海外から安く安定したものをいれる。そこには、労働搾取や国内業者への圧迫の問題があります。
 国内の安全なものを使う。国内産なら安全という神話が崩れかけています。また国内の生産者は海外並みのコストを強いられようとしています。むずかしい問題ですね。ただ、偽装は割の合わぬ犯罪であることを生産者は知るべきです。