付記:残部配布について(平成19年2月10日) 平成17年11月1日付けで社団法人日本文藝家協会(理事長 黒井千次氏)が全国の大学へ送付した「入学試験に関する要望書」では、「試験終了後に受験生以外に配布する場合、入学試験問題をホームページ等に掲載する場合、入学試験問題を各校独自の試験問題集に収載する場合は、いずれの場合も著作物使用料が発生いたします。必ず著作者(著作権者)の許諾を得た上で使用料のお支払いをお願い致します。」と明示されている。新たに印刷しなくても残った入学試験問題を第三者へ渡すこと自体に著作権料が発生するの見解が示されている。第四十七条の3(複製権の制限により作成された複製物の譲渡)では、いわゆる残部配布は、認められている行為だが大学によっては、1000部を超える実施済みの入試問題が配布されている。私たちは、いわゆる残部配布は許容の範囲内との見解を示してきたが、その解釈には、判例がない以上、こうした著作権者の意見が存在ことも考慮すべきと思われる。つまり受験した本人以外の者への開示には、「著作権者の利益侵害」、「人格権への配慮」、「社会通念上適正な数量」等に配慮し行わなくてはならないと思われる。