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2008年12月31日

今年も一年ありがとうございました。

2008年も今日一日となりました。
公私ともに慌しい一年でした。今年起きた全てのことがリーマンショックの余波で吹き飛んでしまった感があります。
派遣切りでこの年末を不安な思いで迎えられていることを思うと新年を祝う気持ちも萎え悲しい気持ちになります。
派遣法は、昭和60年に施行され、当初は、「高度で専門的な知識や経験を要する」13の業務のみとなっていました。それが徐々に拡大され平成16年には「物の製造の業務」を派遣適用対象業務としました。この改正により、ほぼ全ての労務が対象となったわけです。
私が学生の頃、ある教授が「日本の人件費は固定費だが、米国は流動費だ。だから日本の企業は、景気の変動に弱い。終身雇用を止め契約型の雇用にすべき。」と言っていました。
今まさしく契約型雇用の悪の部分が表に出たのでしょうか。契約満了以前に打ち切りですから、もっと事態は最悪ですが。

世界と日本が、否、個人の生活がこれ程に密接に連動した経験は、私自身これまでにありません。どこかで戦争が起きても、大地震が起きても、それをリアルタイムに映像で見せられても対岸の火事で「大変だな」と言う感想は持っても自分自身が何かしなければと言う直接的な行動には結びつきませんでした。


阪神淡路の大震災のときに我が家も物が壊れ、水・電気・ガスのライフラインがストップし、道路が寸断され不自由な思いをしましたが、それでもこれ以上は酷くならないという「後は少しずつよくなる」というきぼうがありました。また、まわりからの助けもあり希望がありました。

今感じる恐怖は、
リーマンショックによる世界同時恐慌の未だ終わりが見えない。
金融システムの破綻という原因に実態が無く、目に見えない。
政治および行政への不信(不安?無能?)で公的なもに頼れない。

結局、企業も人も「自己責任」となるのでしょうか?
でも多くの人が、何も知らされていない突然のリーマンショックです。私も何度聞いても良く解りません。
結果、何も関係ない、最も遠いところの労働者が被害を受ける。確かに日本の企業は、顔も知らない遠くの国にたくさんの工業製品を売って利益を得ていた訳ですから全く関係ないとはいえません。

会社とは何か?
零細企業を経営するものとして考えさせられます。
(事務局長の仕事以外に小さな会社の代取をやっておりますがその話です)

フリーデザイナーをしていた頃がありました。
一人で生きていくのは、大変でした。

仲間を集めて集団になりました。
大きな仕事もこなせるようになりましたが、保険や法律の問題が出てきました。

会社にしました。
楽しくやるだけではやっていけなくなりました。仕事(デザイン)以外の業務が増え好きな仕事(デザイン)が出来なくなりました。

会社が少し大きくなりました。
設備投資や運転資金などお金の問題が仕事の中心になり、デザインにタッチしなくなりました。
人件費や借入金が経営を圧迫し、経営効率が悪くなりました。

ただ、この会社は、小さな小さな会社ですので売上が落ちたら、みんなで給与カットしてでも営業努力し、力をあわせて乗り切れる会社だと思っています。誰かが犠牲になってとか経営効率だけを求めたら小さな会社は成り立ちません。
社員あっての会社です。社員のための会社です。

取り留めのない話になりましたが、人が生きるために、集団も法律も社会もあるはずです。
政治家の皆さん、経営者の皆さん本当に大切なものを見失っていませんか?

来年は、明るく希望ある年になりますようにみんなで知恵を出しましょう。
今年も一年ありがとうございました。